特に初めていらっしゃる患者さんの中には、「こんな軽い症状でも病院に来てもよかったのですね」とおっしゃることがよくあります。心の状態や身体の状態はご自身ではなかなか気づきにくいもの。さらには、ご自身で症状の軽い、重いはわかりにくいものです。
日常生活で困っていること、またつらいことや悩んでいることがあれば、遠慮なさらずに相談にいらしてください。
現代において、社会生活を営んでいると、データやエビデンスといったこと自体が大きな力を持ち、それが価値判断の基準になってしまいがちです。しかし、感性や自分の心、美、伝統、文化といった別の価値を大切にした生き方も良いのではないでしょうか。
ご自身の進みたい方向と現状のとのバランスが異なってきてしまい、悩みやストレスが生じるといった方も多くいらっしゃいます。さまざまな「価値」に気付き、それをご自身で選択していただきたい。そして、情報過多な現代社会を生きやすくするアドバイスができたらと思っています。
全体から見る、これがホリスティック医学の考え方です。何らかの症状が出てしまっている場合、「これまでの生き方に価値はある。けれども、一度立ち止まる時期ではないですか?」と患者さんにお声がけしています。患者さんがお話できる状態になった時に改めてお話をしたり、またしっかりとしたカウンセリングが必要になった場合には、カウンセラーへつないだりと、患者さんのペースに合わせながら一緒に治療を進めていければと思っています。
「つらかったらなるべく早めに来てください」ということも私がよく使う言葉です。ひとりで抱え込まずに、どうぞご来院いただければと思います。